「ハンディキャップ」って言葉は聞いたことがあるし、ゴルフが得意な人とあまり得意ではない人の実力の差を小さくするもの、ということは何となくわかっている。
…けど、実際にはどんな決まり事や、どんな風にハンディキャップの数値を出しているかって、知っていますか?説明を求められても、困ってしまう人って案外たくさんいるのではないでしょうか。
そこで、知っているようで知らないハンディキャップについて解説します。ゴルフをしていくようになると、「ハンディ○○ね」なんていう会話シーンに遭遇することもあるので、おさえておいて損はないですよ!
ハンディキャップとは

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「ハンディキャップ」とひと言でいえば、「ゴルファーの技量を数値化したもの」ということができます。数が少ないほど上手で、多いほどレベルが低いということになります。
ただし、このハンディキャップがあるおかげで老若男女、上級者、初心者の入り混じったコンペでも、みんな同列にして成績をはじき出すことができるのです!ハンディキャップは、ゲームを平等なものにする役割を果たしているともいえますね。
たとえば、ゴルフ歴が何十年というベテランさんと、クラブを握ったばかりのビギナーさんがスクラッチ(ハンディキャップなしのこと)でプレーした場合、実力の差は言わずもがなですよね。。
ところが、これをアンダーハンディ競技にするとどうなるか??ベテランさんはハンディ3、ビギナーさんはハンディ40とすると、仮にベテランさんが1ラウンドを79で回ったとしても、ビギナーさんが115で回れば、1ストロークの差でビギナーさんが勝つことに!
(ベテランさん:79-3=76、ビギナーさん:115-40=75)
アマチュアの競技では、実際に打ったストローク数(グロススコアという)から、その人のハンディキャップを引いた数(ネットスコアという)で勝ち負けを決めるため、誰にでも平等に優勝のチャンスがあることになるのです。
公式ハンディキャップとは

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世界中どこへ行っても通用する公式なハンディキャップを「オフィシャル・ハンディキャップ」といいます。このハンディを得るには、JGA(日本ゴルフ協会)に加盟しているコースのメンバーになることが条件となるので、ビジターゴルファーが取得するのは難しいです。
このオフィシャル・ハンディは、JGAによって認定されます。査定方法は、まずそのコースでの最新20回のラウンドの内からスコアの良い順に10ラウンド分を選んで、そのグロススコアの平均を出します。そして、その数からコースレート(コースの難易度を数値化したもの)を引いて、それに0.96をかけた数字がハンディキャップとなります。ちなみに、端数は四捨五入します。
略式ハンディキャップとは

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オフィシャル・ハンディキャップを持たない人や、持っている人と持っていない人が混じり合っている協議会では、勝ち負けの基準が不合理にならないように、全員を対象に以下のような略式ハンディキャップを用いる場合が多いです。
キャロウエー方式
<キャロウェー方式の早見表>
ラウンド終了後、自分のグロススコアを算定基準表に基づいて計算し、それをハンディとする方法です。
仮にグロススコアが110だった場合は、「最悪スコアから順に4つ」を足した数に、調整数の+2を加えた数字がハンディとなります。
ペリア方式
18ホールの中からプレーヤーに公表せずにパーの合計が24となる6ホールを選び出します。そして、プレー終了後にその6ホールのスコアの合計を3倍して、そのコースのパー(通常72)を引きます。さらに、その数に0.8を掛けて出た数字をハンディキャップとするのがペリア方法です。
<例 6ホールの合計が38の場合>
(38×3-72)×0.8=33.6=ハンディ
この方法は、隠しホール方式とも呼ばれていて、キャロウエー方式より公平な算出法といわれています。なお、最近では運、不運を極力なくして、公正なハンディを算出するために、隠しホール数を2倍の12ホールにした「新ペリア方式」が採用されることが多くなりました。
<新ペリア方式の早見表>
算出方法はペリア方式とほぼ同じですが、パーの合計が48となる任意の12ホール(アウト、インから6ホールずつ)のスコアの合計を1.5倍し、そこからコースのパーを引いた数に0.8を掛けるというものです。コースのパーが72である場合、表を用いると計算が省略できますよ。
まとめ

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ゴルフを始めたばかりのビギナーさんにとっては、「ハンディキャップと言われても、競技に出る訳じゃないし…」とピンと来なかったり、ちょっと先の話だと感じてしまうかもしれません。しかし、ハンディってこういうものなんだと覚えておいて損はありません。いつ何時、機会がやってくるか分からないですからね。
また、ハンディキャップと言っても、公式や略式などの種類があるので、コンペに参加するようになるともっと身近に感じるようになるかも!?
腕前の違うプレーヤー同士の差を小さくし、平等にすることでみんながプレーを楽しめるハンディキャップ。このおかげで、ビギナーでも賞を狙えるチャンスが増えますよ!